←四川省江堰で倒壊した中学校から最初に救出された子ども(現地時間13日午前9時ごろ)
2008年5月12日、中国四川省東部を震源に発生した大地震。ユニセフは、被災地の状況の確認を急ぐとともに、現地政府などからの支援要請があり次第、支援を開始できるよう準備を進めてきました。5月14日、大地震から2日が経過し、中国政府は、ユニセフをはじめとする国連機関に対し、被災した人々への支援を求めました。5月15日、ユニセフは支援活動をスタートさせました。
【2008年5月18日 中国 北京発の報告】地震発生から6日。ユニセフは今日も被災地向けの緊急支援物資の調達、梱包、発送作業に追われています。中国政府当局の要請に基づき、ユニセフはこれまでに43万ドル(約4億5000万円)相当の物資を調達。今後24時間以内に、テント1000張、毛布15000枚、学用品セット6万個が被災地に到着する予定です。
中国政府は(被災地の現状や調整の難しさなどから)、今、国際社会から広く救援チームなどを受け入れることは難しいが、国際社会の支援なくして中長期的な復興支援は成し得ないとしています。
「中国の人々が被災地の子どもたちを守るために必要とされることで、私たちに出来ることがあれば、何でもする用意がある」ユニセフ中国事務所代表兼在中国国連緊急支援チーム代表のイン・イン・ニュイは語ります。「一刻の猶予も許されません。医薬品、感染症を防ぐためのワクチン、浄水剤、ポリタンク、経口補水塩、外科治療用の資材など、今すぐ被災地に届けなければなりません。先週金曜日、中国政府は、私たちに次のように伝えてきました:被災地では、学校や道路、水道などのインフラが壊滅状態です。地元自治体の機能も停止してしまいました。被災地の人々、特に子どもたちに対する支援が求められています。」(イン・イン・ニュイ代表)
「まだまだ支援が足りません。」ユニセフのスタッフ、ワン・シュグアンは、地震発生から2日後、ボランティアと協力し、食糧や飲料水などの支援物資を持って、自らの家族が住む四川省のブンセン県に入りました。
ワン・ジュグアンは、たまたま目撃した震源地からおよそ100キロ離れた場所の中学校の状況を、次のように伝えてきています。「崩壊した校舎の下からは、未だに子どもたちの遺体が収容されています。」「この子らの家族の多くは、遠く離れた農村部に暮らしています。まだ降り続く雨でぬかるんだ道の中を、子どもたちの生存を信じてこちらへ向かっているのです。」「瓦礫の中から救出された生徒は、言葉を発することもできません。ただ泣いているだけです」。
「この学校のある地域では、マグニチュード7.9を観測しました。公式な数字では、1万9,000人以上が死亡。この他、1万2,300人が、瓦礫に生き埋めになっていると見られます。1万3,400人の人々が助け出されました」。
最も被害の激しかった地域のひとつ、四川省の省都江堰に入ったワン・シュグアンは、子どもの無事を確認しました。 「庭で末娘を見つけました。ほとんど娘だと分かりませんでした。娘の顔と身体は、悲しいほど汚れていました。娘は、雨水しか飲んでいなかったようです。」(ワン・シュグアン)
今回の地震で被害に遭った子どもたちの数は、現在のところ発表されていません。しかし、その数は、最も被害が大きかった地域だけでも230万人にのぼるとみられています。
「子どもたちを始め被災した人々の多くが、テントや飲料水などの本当に基本的な支援物資が無く、極限状態に置かれています。また、物資だけでなく、そばにいてこの悲惨な状況を乗り越えるために、元気付けてくれる人も求められているのです」。(ワン・シュグアン)
ユニセフは、中国政府の救助隊とともに支援活動を進めています。これまでに、医療品、テント、飲料水、トイレ建設用機材など、43万ドル(約4億5000万円)分の支援を実施しました。保健関係資材や医薬品、飲料水関連(浄化用)資材、衛生資材なども、近日中に被災地に届けられます。
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世界150以上の国と地域に300以上設置されているユニセフの現地事務所は、常に緊急支援活動を実施できるように日頃から緊急支援物資などを備蓄しています。みなさまの日頃からのご支援が、こうした活動を支えています。
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◇ 募金のお願い ◇
日本ユニセフ協会では、中国大地震で被災した子どもたちなどを支援するための募金を
下記の口座にて受け付けています。皆様のご協力をお願い申し上げます。
中国大地震緊急募金
郵便振替:00190-5-31000
口座名義:財団法人日本ユニセフ協会
*当協会への募金は寄付金控除の対象となります。
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*尚、「自然災害」と明記されても、受け付けています。
(口座番号は変わりません)
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